ジェネリック医薬品とは後発医薬品であり、
先発医薬品の(新薬)の特許が切れた後に製造・販売される、「先発医薬品と同じ有効成分を同量含んでおり、(先発医薬品と)同等の効き目がある」と認められた医薬品である。
小泉内閣2015年骨太の方針でジェネリック医薬品を推進した。郵政民政化に目がくらんだ、小泉総理大臣がジェネリック医薬品の効果を先発品と比較もなしに、医療費を下げる目的でジェネリック医薬品の販売を促進したのである。
病院としてはジェネリック医薬品を使用するとジェネリック医薬品加算がされるから、病院が儲かるため喜んでつかう傾向になった。
ただ、先発品メーカーに聞くと、特に徐放化された薬品(1日1回の薬)は徐放化するメカニズムは教えていないようである。ジェネリック医薬品が薬の構造式をみて作っているそうである。
胃酸を抑えるプロトンポンプ阻害剤(以下PPIと略します)がいい例である。
以前、オメプラール(PPI)が後発品に変わったとき、知り合いの循環器科の先生が
「うちの病院がオメプラールを後発品に変えたら、患者さんが効かないというのです。効き目が落ちたというのです。どうですか?」というのである。当時、私の勤務している病院は先発品しか使っていなかったので、
「そうですか?」
としか言えませんでした。
逆流性食道炎の胸やけに使用する薬(PPI)が後発品にすると胸やけが強くなるのというのである。あべこべである。
以前、津別病院に勤務していた時のことである。
食道がんで札幌のK病院外科に紹介し手術して、津別病院に帰ってきました。手術が成功して、術後の胸やけがありPPI(ランソプラゾールOD)を服用していました。「ランソプラゾールODが津別病院にないから先発品(タケプロンOD)に変えました。
その後、「先生!この薬は効くわ!胸やけがなくなった。」
と喜んでいました。
「え?同じ薬のはずなのに?」
と以前、オメプラールを後発品に変えて効き目がおちた話を思い出しました。
徐放化している薬剤が徐放化されなくて、胸やけを抑える薬が胸やけの症状が出ているようである。
すなわち、後発医薬品は先発品を模倣した合法化した模倣品と言える。特に一日一回の薬は徐放化されないので効果が短くなる?恐れがあるので注意?
ただ、先発医薬品メーカーが製造しているジェネリック医薬品AG(authorized ジェネリック)は先発医薬品と同剤なので全く心配はいりません。
1月21日、札幌市内各所の公園で一斉にスノーキャンドルイベントが開催されました。このイベントは、冬の公園の活用、地域のつながりをつくる、札幌の冬の災害について考える、という目的で、2003年から札幌市内の公園で開催されているもので、スノーキャンドルを作り、点灯するというものです。
創成川公園でも3年ぶりにスノーキャンドルイベント「まちの灯り」が催されるというので行ってきました。コロナ禍のため2020年1月を最後に中止となっていたそうです。
イベント前日の夜から「今シーズン最強寒波」が札幌に到来しており、当日の午前中までは吹雪でしたが、午後からは晴れて、寒さは厳しかったもののよいイベント日和となったようでした。
キャンドル点灯は16時半ということでしたが、前日からの吹雪もあり、本当に開催されるのかな?と思って、ちょっと早い時間に行ってみました。
ボランティアの方々がたくさんのスノーキャンドルを並べています。
後ろは二条市場
やっぱりもうちょっと暗くならないとな、と思って、一旦買い物に、、、
日が落ちてから公園に戻りました。
風があって、消えてしまっているキャンドルも。
SAPPORO 2023 という文字になっているのですが、あんまりうまく撮れてません。
やはりテレビ塔バックが映えます。
ちなみにこの日の札幌の最高気温はマイナス2.8℃。寒いなか、スノーキャンドルを手作りして、イベントを開催してくださったボランティアの方々、本当にお疲れ様でした。とってもきれいなスノーキャンドルでした。
私は高所恐怖症です。
気が付いたのはいつ頃でしょうか。学生時代はそうでもなかったと思います。
20年以上前のことです。ダイビングをしていた私は、ある深い海底から立ち上がった崖の近くにいました。足元には暗闇が迫っており、海底はどこまでも深く、戻ってこられなくなるような嫌な感覚に襲われました。海中は地上とは別世界です。あの独特の全身に感じる心地よさ、時にはウミヘビやサメに遭遇することはあっても、夜間はティンカーベルになれる神秘の世界が好きでした。でもそれは違うと気が付いた瞬間でした。自分の足元より下に底があるのは不安でしかなくなったのです。
10年以上前のことです。子供用のバルーンジャンボジャンプ台に登った時のことです。小学校低学年だった子供たちが楽しそうに2mくらいの高さから下のジャンボクッションに飛び降りるのを見届けた私は、係のお兄さんの励ましを辞退し、一人で元来た階段から降りていきました。
なぜこうなったのでしょう。VRを利用して色々な体験ができるようになった現在なら、経験を重ねていくうちに私の恐怖症も克服できるのでしょうか。
超常現象や都市伝説といった類の話に興味があり、いろいろ自分で調べたりもしています。今回、医学に関する不思議な話を一つ紹介したいと思います。
1403年にイングランドでシュールズベリーの戦いと呼ばれる内戦がありました。その戦いにイングランドの皇太子で後のヘンリー5世であるヘンリー王子も参戦していましたが、戦いの中敵の放った矢が左目の下に突き刺さり上顎洞から下顎骨まで15cm以上にもなる深い傷を負ってしまいます。当時の技術では誰も取り出すことはできないと思われていましたが、そこで選ばれたのがジョン・ブラッドモアという外科医でした。彼は金細工職人でもあり(この頃は医者でも他の職業を持っていたようです)、当時としては考えられない新しい手術器具を自ら作り出し見事に矢を取り除くことに成功しました。
その後、傷口をワインで洗浄し、そこに蜂蜜とテレビン油を浸した詰め物を傷口に詰め込み、20日後には傷は完全に閉じたそうです。
これにはとても不思議なことがあります。なぜ。ブラッドモアはワイン(アルコール)、蜂蜜、テレビン油を使ったのでしょうか。これらは全て抗菌作用のあるものですが、人類が細菌の存在を知ったのは1676年のことであり、それ以前には感染症の原因がなんであるか知られていませんでした(蜂蜜に関しては古代エジプトで包帯代わりに使われており知っていた可能性はありますが)。さらに、無菌手術の概念に関しては、1867年に発表された論文が初であり、15世紀初頭に傷口を消毒して感染症を防ぐという概念や何を用いるべきかをどのように知り得たのか全くもって謎です。
なかには、彼はタイムトラベラーではなかったのかと言う人もいます。
実は、この時彼はコイン偽造の罪で服役中だったそうです。もしかしたら、未来の硬貨を持っていてそれが偽造したものとみられたのかもしれません。そもそも、服役中の者に皇太子の治療を任せる事が不思議です。彼が特別な能力を持っていると考えた人が当時いたのかもしれませんね。
2022年より救急科部長として就任しました。平山傑ですよろしくお願いします。
リレーエッセーを依頼されましたが、エッセーってなんだよ、とりあえず困ったな。
まあ、得意分野で勝負しよう!ということで、お勧めの漫画を紹介しようと思います。
今更、医者が「ブラックジャック」をお勧めするのかよっ
と思われるかもしれませんが、
医療が進んだ現代でも色褪せない、絶対的な医療漫画の原点。まずは最初に紹介したいと思います。
ブラックジャックは無免許医であるものの天才外科医、その技と人間としてのポリシーに心動かされる作品ですが、今回紹介したいのはそのライバルともいわれるドクターキリコです。
「死神の化身」という異名をとりながら、法律に触れないように安楽死を請け負う医者として登場します。
殺人狂の様な印象を持っている方もいるかもしれませんが、その実「生きようとする意思がなく、医術的にも手の施しようのない患者の救済措置としての安楽死」を信条としており、無暗矢鱈と希望する安楽死を施しているわけではありません。
救える命は救いたいし、それでも救えない命にそれなりの終着点を見つけてあげる。彼の信条は今の高齢者終末期医療の考え方の参考になるのではないかと思います。
目の前の病気だけを治療することに主眼を置くのではなく、その患者さんの将来を見据えた治療方針を提示する。
もしくは安楽死とまではいきませんが手の施しようもない将来が予測できた場合は治療を行わないことも提示することが、今の医療には必要と考えられないかと思います。
スピンオフ作品「Drキリコ 白い死神」(脚本:藤澤勇希、作画SANORIN)の作中で
「医者が救えるのはせいぜい命なんだよ、患者の人生までは救えない」
というセリフがあります。その通り我々医者は生命を維持することができるかもしないが、そのあとに続くであろう人生までは保証できません。
全力救命した結果、介護度が上がり施設や家に戻れず、意思疎通も取れず何のために生命活動をしているのか、という状態になることもしばしばです。
認知症、寝たきり、全介助、治療困難な担癌患者、家族不在で本人も意思決定能力がない等、色々な高齢者、終末期医療があります。
我々も家族・本人が納得できる終着点も見据えた医療の選択と我々も提示していく必要がありますが、皆さんもどういう終末を迎えることを望むか、考えておく必要があります。
なんでも助けるブラックジャックは憧れる医師像ではありますが、私はドクターキリコの様な考え方も必要と思うことがしばしばです(安楽死は絶対にダメですが)。これを機に一度読み返してみてはいかがでしょうか。