「奥さんが『スー女』に」 岡 敏明
2019年08月19日

 相撲好きの女性のことを、「スー女」と呼ぶそうだ。実は妻は「相撲大嫌い」で、私がテレビで相撲を見ていると、常に冷たい視線を投げかけていた。

 ところが2年前から突如、スー女に変身。理由はよく分からない。だが相撲のある時期は、突然テレビの前で、一緒に応援するようになった。

 更に、〇〇富士、○○海など力士の名前が出ると、東京農大出身、日大出身、などとすぐ答えられる。変われば変わるものである。しかし「俄か(にわか)ファン」の悲しさ。ある時、取組の前に布のようなものを下に掲げ、土俵の廻りをぐるぐる人が回っている(つまり懸賞金の垂れ幕:正確には懸賞旗)のを見つけ、「あれは何だ」と聞いてきた。懸賞旗といって、1本7万円で応募でき、力士の手取りは1本あたり6万円であることを教えたが、腑に落ちない様子であった。

 いずれにしても、家族の共通の趣味として、相撲はなかなか良いものである。相撲に関心のなかった方も、見だすと家族で楽しめると思います。精神衛生上も、とても良い(競馬と違い、贔屓力士が負けても少しがっかりする程度)ので、お勧めです。

 ちなみに、私の贔屓は横綱の鶴竜関。妻の一押しは北勝富士関ですが、最近妻は逸ノ城関(モンゴル出身の巨漢力士)をも、密かに応援しているようです。

投稿者小児科臨床顧問・血友病センター長 岡 敏明
「先日の思い出」 河井 紀一郎
2019年08月13日

 私は先日、娘とともに北海道立文学館での「歌川広重 ふたつの東海道五拾三次 保永堂版×丸清版」に行って来ました。皆さんもご存知かとは思いますが、歌川広重は、江戸時代 11代将軍徳川家斉のときの町人文化(化政文化)のときに人気であった浮世絵師の一人です。代表作はこの『東海道五拾三次』など。また、「ふたつの東海道五拾三次」のもうひとつは十返舎一九作『東海道中膝栗毛』を指していて、この展示はふたつの東海道を同時に閲覧しながら江戸時代を知る、というものです。実際に行ってみた感想としては、ふたつのバージョンを比較しながら観てみたり、江戸時代の各名所の様子や浮世絵の色を刷る手順などを詳しく知ることができ、この歳になって新しいものを知り、大変興味と関心を持ちました。歴史が好きな娘も楽しんでくれたようです。しかし、展示室はとても寒く、娘と二人、そうそうに帰って来てしまいました。まあ6月の、雨が降った寒い日でしたので、気温が低かったこともあると思われますが、、、。

 ところで、最近は暑い日と寒い日が交互に続いております。みなさま、どうかご自愛ください。

投稿者産婦人科部長 河井 紀一郎
「思い込み」 東 直樹
2019年08月05日

 通常、患者さんとの説明で、「いった」「いわない」とかで、誤解されていることが少なくない。以前勤めていた市立M病院のことである。

 近所の婦人会での井戸端会議のことである。

「最近、胸が苦しいの?。」と40歳代の女性。

「それは、心臓が悪いのでないの?。」

「私、いい医者を知っているわ」

「誰?」

「市立M病院の循環器内科のM先生。」

「それじゃ、いってみるわ。」

 一年後、再び近所の婦人会での井戸端会議。

M先生にかかっているのだけど、よくならないの?心臓は悪くないと言うの。」

「う・・・ん?。」

「それ、胃が原因でないの。」

「それじゃ、検査に行ってみるわ。」

 数日後、検診の結果をもって、市立M病院消化器内科の私の外来を受診した。検診のバリウム検査では、胃噴門部の進行胃がんであった。直ちに、入院し、他の検査で転移はなく、外科で無事手術も終了し、事なきを得た。

 後日、循環器内科のM先生のカルテを拝見する機会を得た。カルテ上初診時、様々な検査で、循環器上異常はなく、「心臓が原因でない、消化管検査を」と、再三再四、胃カメラを勧めたが、「わたしは心臓が悪いので、心臓を診てほしいので、必要はない。」と拒否していたようだ。したがって、カルテには「心臓神経症」と記載されて、一年間通院していた。

 外野はM先生が誤診をしたと揶揄するものがいたが・・・?

 難しい症例である。

投稿者消化器内科部長 東 直樹
「ラベンダー刈り取り体験」 折居 史佳
2019年07月29日

リレーエッセイの順番が昨年と同じ月に廻ってきました。昨年は豊平公園のアジサイを見に行ったのですが、いくら同じ月とはいえ同じお花ではちょっと、と思い、今年はラベンダーを見に行ってきました。

検索サイトで「札幌 ラベンダー」と入れると、ラベンダーの名所がいくつか検索されたのですが、「ラベンダー刈り取り体験」に惹かれ、札幌生活10年目にして初めて羊ヶ丘展望台へ。入場料520円を払い、なかに入ります。駐車場に車を停め、まずは、クラーク博士の像へ。人がいっぱい。記念写真を撮っています。駐車場の周りを見渡してもラベンダー畑らしきところは見当たらず、案内所で聞くことに。建物の裏側に畑があるとのことで、行ってみると、緩やかな芝生の斜面にラベンダー畑がありました。

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ラベンダーはシソ科の植物で古代エジプト時代から芳香植物として、芳香剤や保存剤として、また香り付けとして食用に使用されていたとのことです。ラベンダーの種類も20種類近くあるそうですが、おそらく羊ヶ丘展望台のものは、イングリッシュラベンダー(コモンラベンダー)と呼ばれるものではないかと思います。

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ラベンダー畑の斜面の上の方にテントが立っており、そのあたりに人がたくさん集まっています。斜面をあがっていきますと、テントが刈り取り体験の受付でした。係りの男性が「ひとり50本程度刈り取ってください、一つ目の葉っぱの下をはさみで切って下さい」とはさみと輪ゴムとレジ袋を渡してくれました。刈り取って良い畑は人がいっぱいで一度しゃがんでしまうと左右に移動できないくらい。そそくさと50本ぴったり数えて刈り取り、その場をあとに。帰りに休憩所で、ラベンダーソフトを食べて帰りました。

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刈り取ったラベンダーはポプリにできるそうなので、乾燥させてみました。並べたラベンダーからほんのりとラベンダーの香りがひろがって、初夏の夕方にゆったりとした気分になれました。

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投稿者IBDセンター 折居 史佳
「進撃のゆくえ」 大島 美保
2019年07月22日

今、こどもの影響で読み出した「進撃の巨人」のラストが気になっています。物語は佳境となり、すでにラストも決まっているようです。漫画、アニメが大ヒットし社会現象となったこの物語は作者諌山創氏の処女作であることも驚きです。かつて流行に乗って小説も映画も全作制覇した「ハリーポッターシリーズ」も作者JKローリング女史の処女作でした。天才作家が姿を現す時は、それはそれは鮮烈なものなのですね。

そう言えば、私の地元、旭川出身の大作家、三浦綾子さんも自身初の長編小説で「氷点」を世に送り出しました。小説の舞台が身近で、容易に目前に広がる実感・共感があり、その壮大な人間描写にも魅了され、他の作品を読みあさったものでした。「塩狩峠」、「泥流地帯」の舞台も隣街。ドライブや出張で通りがかった時には、「この場所であんなことが起こったのか~」などと感慨にふけった若かりし頃を思い出します。

「進撃の巨人」は、得体の知れない人類の敵、〝巨人〟に食い尽くされないよう闘う話(あまりにザックリ過ぎますが)で、背景に描かれる人間模様や巨人に象徴される敵は現代社会を取り巻く多くの問題に読み替えることのできる重い話と受け止めています。読んでいて辛く、出口が見えない気にすらなるのですが、読み手の考え方や捉え方はまさに千差万別。とにかくどんな形となろうと楽しみにして、天才作者が導き出した結論を目撃したいと思います。

投稿者小児科医師 大島 美保