ネットで昭和の親父言葉、死語なるもの見ていた。使うと年寄り認定されるとか、幾つわかる?とクイズ形式になっていたりします。しかし、悲しいかな知らないものはなく、むしろ懐しく感じられる。実際、親父なのであたり前田のクラッカーです。
ところで、糸切り歯って分かりますか?若い子の多くは知らないようです。糸切り歯は前から3番目の尖っている歯のことです。犬歯(これも知らない人がいるかも)、八重歯ともいわれます。肉食獣の牙に相当し獲物に致命傷などを追わせる歯です。八重歯は可愛い象徴として取り上げられる時もありますが、これは日本だけです。糸切り歯の由来は、かつてこの歯で糸を切っていたからそう言われています。現代では、歯で糸を切る習慣が無くなったため死語になってきています。
人間の糸切り歯の本来の役割は何でしょう。咬み合わせや顎の機能から重要な歯で、顎を動かす時にガイドとなる歯です。たとえば、軽く咬み合わせた状態から左右に顎を動かす時にその歯で誘導するのが良いとされています。負担がかかる歯なので根の長さが一番長いです。糸を切るための歯でもなく、八重歯では本来の機能を果たすことができません。糸切り歯の誘導が失われると、それより後ろの歯に過重な負担がかかり悪影響を及ぼすこともあります。それは、奥歯は根の方向に真っ直ぐな力には強いのですが、歯を倒すような横の力には弱いからです。
軽く咬んで顎を左右に動かしてみて下さい。その時に動かす方向にある糸切り歯を中心に誘導しているかを確認してみて下さい。そうではなく、動かす側と反対の奥の方の歯が当たって、本来接触しているはずの糸切り歯が当たっていない場合は特に注意が必要です。不安な方は、かかりつけの歯医者さんに相談してみると良いでしょう。
相撲好きの女性のことを、「スー女」と呼ぶそうだ。実は妻は「相撲大嫌い」で、私がテレビで相撲を見ていると、常に冷たい視線を投げかけていた。
ところが2年前から突如、スー女に変身。理由はよく分からない。だが相撲のある時期は、突然テレビの前で、一緒に応援するようになった。
更に、〇〇富士、○○海など力士の名前が出ると、東京農大出身、日大出身、などとすぐ答えられる。変われば変わるものである。しかし「俄か(にわか)ファン」の悲しさ。ある時、取組の前に布のようなものを下に掲げ、土俵の廻りをぐるぐる人が回っている(つまり懸賞金の垂れ幕:正確には懸賞旗)のを見つけ、「あれは何だ」と聞いてきた。懸賞旗といって、1本7万円で応募でき、力士の手取りは1本あたり6万円であることを教えたが、腑に落ちない様子であった。
いずれにしても、家族の共通の趣味として、相撲はなかなか良いものである。相撲に関心のなかった方も、見だすと家族で楽しめると思います。精神衛生上も、とても良い(競馬と違い、贔屓力士が負けても少しがっかりする程度)ので、お勧めです。
ちなみに、私の贔屓は横綱の鶴竜関。妻の一押しは北勝富士関ですが、最近妻は逸ノ城関(モンゴル出身の巨漢力士)をも、密かに応援しているようです。
私は先日、娘とともに北海道立文学館での「歌川広重 ふたつの東海道五拾三次 保永堂版×丸清版」に行って来ました。皆さんもご存知かとは思いますが、歌川広重は、江戸時代 11代将軍徳川家斉のときの町人文化(化政文化)のときに人気であった浮世絵師の一人です。代表作はこの『東海道五拾三次』など。また、「ふたつの東海道五拾三次」のもうひとつは十返舎一九作『東海道中膝栗毛』を指していて、この展示はふたつの東海道を同時に閲覧しながら江戸時代を知る、というものです。実際に行ってみた感想としては、ふたつのバージョンを比較しながら観てみたり、江戸時代の各名所の様子や浮世絵の色を刷る手順などを詳しく知ることができ、この歳になって新しいものを知り、大変興味と関心を持ちました。歴史が好きな娘も楽しんでくれたようです。しかし、展示室はとても寒く、娘と二人、そうそうに帰って来てしまいました。まあ6月の、雨が降った寒い日でしたので、気温が低かったこともあると思われますが、、、。
ところで、最近は暑い日と寒い日が交互に続いております。みなさま、どうかご自愛ください。
通常、患者さんとの説明で、「いった」「いわない」とかで、誤解されていることが少なくない。以前勤めていた市立M病院のことである。
近所の婦人会での井戸端会議のことである。
「最近、胸が苦しいの?。」と40歳代の女性。
「それは、心臓が悪いのでないの?。」
「私、いい医者を知っているわ」
「誰?」
「市立M病院の循環器内科のM先生。」
「それじゃ、いってみるわ。」
一年後、再び近所の婦人会での井戸端会議。
「M先生にかかっているのだけど、よくならないの?心臓は悪くないと言うの。」
「う・・・ん?。」
「それ、胃が原因でないの。」
「それじゃ、検査に行ってみるわ。」
数日後、検診の結果をもって、市立M病院消化器内科の私の外来を受診した。検診のバリウム検査では、胃噴門部の進行胃がんであった。直ちに、入院し、他の検査で転移はなく、外科で無事手術も終了し、事なきを得た。
後日、循環器内科のM先生のカルテを拝見する機会を得た。カルテ上初診時、様々な検査で、循環器上異常はなく、「心臓が原因でない、消化管検査を」と、再三再四、胃カメラを勧めたが、「わたしは心臓が悪いので、心臓を診てほしいので、必要はない。」と拒否していたようだ。したがって、カルテには「心臓神経症」と記載されて、一年間通院していた。
外野はM先生が誤診をしたと揶揄するものがいたが・・・?
難しい症例である。
リレーエッセイの順番が昨年と同じ月に廻ってきました。昨年は豊平公園のアジサイを見に行ったのですが、いくら同じ月とはいえ同じお花ではちょっと、と思い、今年はラベンダーを見に行ってきました。
検索サイトで「札幌 ラベンダー」と入れると、ラベンダーの名所がいくつか検索されたのですが、「ラベンダー刈り取り体験」に惹かれ、札幌生活10年目にして初めて羊ヶ丘展望台へ。入場料520円を払い、なかに入ります。駐車場に車を停め、まずは、クラーク博士の像へ。人がいっぱい。記念写真を撮っています。駐車場の周りを見渡してもラベンダー畑らしきところは見当たらず、案内所で聞くことに。建物の裏側に畑があるとのことで、行ってみると、緩やかな芝生の斜面にラベンダー畑がありました。
ラベンダーはシソ科の植物で古代エジプト時代から芳香植物として、芳香剤や保存剤として、また香り付けとして食用に使用されていたとのことです。ラベンダーの種類も20種類近くあるそうですが、おそらく羊ヶ丘展望台のものは、イングリッシュラベンダー(コモンラベンダー)と呼ばれるものではないかと思います。
ラベンダー畑の斜面の上の方にテントが立っており、そのあたりに人がたくさん集まっています。斜面をあがっていきますと、テントが刈り取り体験の受付でした。係りの男性が「ひとり50本程度刈り取ってください、一つ目の葉っぱの下をはさみで切って下さい」とはさみと輪ゴムとレジ袋を渡してくれました。刈り取って良い畑は人がいっぱいで一度しゃがんでしまうと左右に移動できないくらい。そそくさと50本ぴったり数えて刈り取り、その場をあとに。帰りに休憩所で、ラベンダーソフトを食べて帰りました。
刈り取ったラベンダーはポプリにできるそうなので、乾燥させてみました。並べたラベンダーからほんのりとラベンダーの香りがひろがって、初夏の夕方にゆったりとした気分になれました。