NST便り2016.6月号
2019年06月01日

みなさん,こんにちは
今回は,いま話題の「水素水」についてお話ししたいと思います.

~水素とは?~
水素とは,原子の中では一番軽く,特に還元性が高く,他の物質と容易に結合反応をします.
私たちが呼吸をして,食事をして、エネルギーを燃焼させた時に「活性酸素」が体内で発生します.少量の「活性酸素」は,白血球がこの活性酸素を使用して,体内に侵入してきた細菌やウィルスを攻撃し,除去してくれます.
逆に増えすぎて体内に溜まってしまうと,体内のあちこちで暴れまくり,細胞を酸化させたり(サビ),細胞膜を破壊したり,DNAを傷つけ,様々な病気や老化,生活習慣病を含めた疾患の原因にもなっているのです.
「水素」が体内に入ると,増えすぎた活性酸素と結合して,体内の活性酸素を効果的に素早く消去してくれるらしいです.ですから,この元凶の活性酸素を消去することが出来れば,上記のような疾患を減らすことが出来るわけです.
そこで期待されているのが,「水素水」です.
水素に関する研究結果はさまざまですが,水素の働きで体内の細胞が活性化され,代謝機能が向上し,これが美容やダイエットにも効果があると期待されています.

~水素水の効果~
○健康
細胞膜を破壊し,DNAを傷つけ,様々な病気や老化,生活習慣病の原因とされている活性酸素.その活性酸素を排除する抗酸化物質として,「水素」ほど強力なものはないと言われています.
○美容
ストレスや不規則な生活,喫煙,暴飲暴食といった生活環境に加えて,加齢や紫外線もお肌に与える影響は大きいと言えます.その裏には,やはり活性酸素という存在があります.強力な抗酸化物質と言われる水素で,美容という分野でも期待できそうですね.
○ダイエット
水素水ダイエットという言葉があるように,この活性水素を含んだ水素水を摂取することで,内臓脂肪の燃焼や腸内環境にも変化が現れるようです.ダイエットという分野にも,活性水素の効果が期待されています.

但し,水素ガスは水1リットルに0.78mmolしか溶けないので,飲用での効果については,医学的根拠はまだありません.

参考・引用文献:http://suisosui-pw.biz/

投稿者6西病棟 看護師 本村美貴
NST便り2016.2月号
2019年05月31日

<日本病態栄養学会参加の報告>

第19回日本病態栄養学会 年次学術集会が2016年1月9日,10日の両日,女子栄養大学 栄養学部 本田佳子教授を会長に,横浜市西区みなとみらい「パシフィコ横浜」で開催されました.

当院からはNST,脳神経外科の黒川泰任が参加しました.参加者数は4,914名と,大盛会でした.
演題内容は,栄養とNSTに関した多方面にわたるものでしたが,「糖尿病透析予防指導料」の影響もあって,糖尿病に関する演題が多い印象でした.

当院NSTからの演題として『「減塩」盲信への警告と「低ナトリウム血症」』を,脳神経外科 黒川泰任,岡部幸男らが口演しました.

来年は第20回として,関西電力病院 院長 清野 裕先生の基,京都国際会館で2017年1月13,14,15日に開催予定とのことです.

投稿者NST委員会
NST便り2015.5月号
2019年05月30日

今回は口腔乾燥(お口の渇き)についてお話させていただきます.
みなさんは,お口の渇きが気になったことはありませんか?
お口の渇きの原因は様々です.

<お口の渇きの原因として考えられること>
(1)加齢による唾液分泌量の低下

(2)口の渇きを強くさせる病気
シェーグレン症候群
糖尿病
腎臓疾患 

(3)口腔外科治療後などの口腔疾患によるもの

(4)薬物療法,放射線療法の影響
向精神薬や降圧剤,利尿薬などの副作用
抗生物質の副作用
放射線治療により唾液腺への影響

(5)開口,口呼吸の習慣

(6)水分制限,絶飲食による水分摂取の減少
消化器内科・外科治療による絶飲食
腎不全、心不全のための飲水制限

(7)心因性
神経症や精神的興奮、ストレス

(8)室内の乾燥などの環境要因
これらの原因による口腔乾燥は,こまめに水分をとることで改善することもありますが,病気により水分制限をされている方にとっては、難しいと思います.むせたり,肺炎を繰り返したり,水分さえ口にできない方もいらっしゃいます.
口腔乾燥は,「話がしにくい」,「口が開きにくい」,「食べ物が飲み込みにくい」などの原因になります。また,口腔内の常在菌が,口腔乾燥により有害な作用を起こすこともあり,肺炎や歯周病などの原因になってしまうのです.
以前の「NST便り」でもお話させていただきましたが,最近は様々な口腔ケア用品が販売されています.当院や近所の薬局などで販売している洗口液や保湿剤です.アルコールの含まれていないものをうまく活用していくことで改善することもあります.是非、お試しください.

投稿者ICU看護師 髙橋 美和子
NST便り2015.1月号
2019年05月29日

≪グルテンアレルギー≫

パンやピザ,ビールを摂るとお腹がゆるくなる人がいます.
日本では主に米を食するので気がつかれないこともあって,あまりグルテンアレルギーは認識されていませんが,実際には麦を含む食品に対するこのアレルギーはまれではないのです.
小麦粉などはみるからに炭水化物のかたまりと思ってしまいますが,実はかなりの量のタンパク質を含んでいます.
 
小麦粉中の蛋白質含量は6~15%で,いろいろな特性を持つ蛋白質が混在しています.これらはその溶解性の差から,アルブミン,グロブリン,グリアジン,グルテニン,不溶性タンパク質に分類されています.実際の量では,約85%がグリアジン(分子量5万)とグルテニン(50万)で占められています.両者はほぼ同量です.
この2つのタンパク質はある条件で水を介して結合し,種々の粘度と弾性を示します.すなわち食品の粘性と弾性が増し,気泡ができて,食感がとてもよくなります.パンやピザの生地を思い出してみてください.小麦粉を水でこねて発酵させるのは同じですが,形成されるグルテンの分子形態が異なるため,形態も食感も異なります.
一方で,高分子のグルテンは抗原性も発揮し,人によっては下痢が止まりません.このため,パンやピザ,シリアルを嫌う人もいるのですが,このグルテンアレルギーに対する「グルテンフリー食品」は,日本でもかなりの種類のものが手にはいります.
 
また,グルテンが摂れない人でもビールを楽しみたいこともあります.欧米ではパブやスーパーで簡単に「グルテンフリー」とかかれたビールが楽しめます.日本では"残念ながら"と思っていましたが,じつは「グルテンフリー」とうたっていないだけで「グルテンフリー」は簡単に手に入るのです.原料に麦を使っていなければいいのです.そう,つまり第3のビールという「あれ」です.たとえば「のどごし<生>®」は「グルテンフリー」ビールとしてアレルギーの人も大いに楽しめます.もっとも"真のビールではない"と,味にこだわるひとには我慢できないでしょうけど・・・・・・・・・・・

投稿者脳神経外科 黒川泰任
NST便り2015.9月号
2019年05月28日

食用油は主に動物油と植物油で,その種類は何十種類にも及びます.
私たちが日常,調理などに使う油はほとんど植物油です.主なものに大豆油,ピーナッツ油,グレープシールド,アボカドオイル,アマニ油,エゴマ油,米油,椿油,ひまわり油,コーン油,紅花油,採種油,ゴマ油,オリーブオイルなどがあります.
今回は最近話題になっている,健康に良い油をいくつか取り上げてお話しいたします.

<エゴマ油・アマニ油>
特徴としてはω(オメガ)-3脂肪酸のひとつであるα-リノレン酸が多く含まれています.α-リノレン酸は私たちの体内で作ることができませんが,体に必要な脂肪酸で,EPAとDHAなどに変化し,利用されます.
EPAはいわしなどの魚類に多く含まれており,花粉症の改善,アトピーの改善,血液をサラサラにするなどの効果があります.
DHAもいわしやサンマなどの魚類に多く含まれ,記憶力・学力の向上,視力向上,動脈硬化予防,高脂血症の予防,血栓症の改善,運動能力の改善に効果があるといわれています.
他にも中性脂肪,血中コレステロールの軽減,高血圧,糖尿病,動脈硬化,不整脈の予防などたくさんの効能があります.
エゴマ油・アマニ油は熱に弱いため,食べ物に直接かけて食べるのがいいそうです.一日の摂取量の目安は小さじ1杯の量で一日に必要な2gが摂れ,イワシなどの2尾分に値します.
酸化しやすいため保存は冷蔵庫内です.

<オリーブオイル>
オリーブオイルの中の脂肪酸の70~80%はオレイン酸です.
オレイン酸は余分なコレステロールを運び出す善玉コレステローは減らさず,動脈硬化の原因となる悪玉コレステロールを減らす効果があり,心筋梗塞や脳梗塞などに予防に効果があるといわれています.
また,高温になっても酸化しにくく,揚げ物にも最適です.

<アーモンドオイル>
アーモンドオイルも悪玉コレステロールを下げる働きや,ビタミンEを多く含むため乾燥肌などに対しても効果があります.
酸化しにくく,熱に強いという特徴があり,加熱調理にも使えます.

食用油にも色々な種類があり,体に良い影響を与えるものを試してみてはいかがでしょうか?

投稿者6階西病棟 看護師 井林 富美子
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