【食事と尿酸】
『痛風』という言葉を一度は耳にしたことがあるでしょうか?今回はその原因物質である「尿酸」について,お話したいと思います.
そもそも尿酸とはどういうものでしょうか?
私たちの体を構成している細胞は新陳代謝を繰り返します.細胞は脂質,たんぱく質,核酸で構成されていますが,これらが代謝されると「プリン体」という化合物が生成されます.
「尿酸」はこのプリン体と呼ばれる物質から作られる一種の老廃物です.
「尿酸」は抗酸化剤としての利点ももっていますが,血液中の尿酸が多くなりすぎると,体の中で増えた尿酸は針状の結晶になりやすく,足や指,また関節付近に蓄積され,炎症を誘発して強い痛みを引き起こすため,『痛風』と言われるのです.
血中の『尿酸』の値が高い人は「痛風」だけでなく,「尿路結石」,「心筋梗塞」や「脳卒中」などの合併症を引き起こすリスクも高いことが分かっています.
「尿酸」の値は,日頃の食事に大きく影響されます.プリン体はほとんどの食品に含まれていますが,食品によってかなりの差があります.
まず良く耳にするのが「ビール」.「ビール」はお酒の中でプリン体を多く含んでいます.
次に「にぼし」.にぼしは一般的にカタクチイワシという魚ですが,このイワシが多くのプリン体を含んでいます.また白子やレバーなどの内臓にも多く含まれています.
さらに最近は体の健康を気遣い「サプリメント」を摂取する人も増えています.その中でも,脳に良いと言われる「DHA」,血液サラサラ成分と言われる「EPA」,野菜不足を補うと言われる「クロレラ」などには,プリン体が多く含まれています.
尿酸値の上昇は食事内容に加え,生活習慣が大いに関わります.まずはプリン体の多く含む食品を食べ過ぎない,そして生野菜を多く取り,体をアルカリ性に傾ける,また適度な運動を心がけることが必要です.
ビールを少し減らし,食事内容を見直してみませんか??
NST便り2016.7月号
2019年06月02日
投稿者薬剤師 武田瑛司
