NST便り2015.9月号
2019年05月28日

食用油は主に動物油と植物油で,その種類は何十種類にも及びます.
私たちが日常,調理などに使う油はほとんど植物油です.主なものに大豆油,ピーナッツ油,グレープシールド,アボカドオイル,アマニ油,エゴマ油,米油,椿油,ひまわり油,コーン油,紅花油,採種油,ゴマ油,オリーブオイルなどがあります.
今回は最近話題になっている,健康に良い油をいくつか取り上げてお話しいたします.

<エゴマ油・アマニ油>
特徴としてはω(オメガ)-3脂肪酸のひとつであるα-リノレン酸が多く含まれています.α-リノレン酸は私たちの体内で作ることができませんが,体に必要な脂肪酸で,EPAとDHAなどに変化し,利用されます.
EPAはいわしなどの魚類に多く含まれており,花粉症の改善,アトピーの改善,血液をサラサラにするなどの効果があります.
DHAもいわしやサンマなどの魚類に多く含まれ,記憶力・学力の向上,視力向上,動脈硬化予防,高脂血症の予防,血栓症の改善,運動能力の改善に効果があるといわれています.
他にも中性脂肪,血中コレステロールの軽減,高血圧,糖尿病,動脈硬化,不整脈の予防などたくさんの効能があります.
エゴマ油・アマニ油は熱に弱いため,食べ物に直接かけて食べるのがいいそうです.一日の摂取量の目安は小さじ1杯の量で一日に必要な2gが摂れ,イワシなどの2尾分に値します.
酸化しやすいため保存は冷蔵庫内です.

<オリーブオイル>
オリーブオイルの中の脂肪酸の70~80%はオレイン酸です.
オレイン酸は余分なコレステロールを運び出す善玉コレステローは減らさず,動脈硬化の原因となる悪玉コレステロールを減らす効果があり,心筋梗塞や脳梗塞などに予防に効果があるといわれています.
また,高温になっても酸化しにくく,揚げ物にも最適です.

<アーモンドオイル>
アーモンドオイルも悪玉コレステロールを下げる働きや,ビタミンEを多く含むため乾燥肌などに対しても効果があります.
酸化しにくく,熱に強いという特徴があり,加熱調理にも使えます.

食用油にも色々な種類があり,体に良い影響を与えるものを試してみてはいかがでしょうか?

投稿者6階西病棟 看護師 井林 富美子
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