「妄想思考実験」 杉浦 千尋
2023年07月04日

アボガドロ定数というものをご存じでしょうか?

自分自身高校の化学か物理の時に教わったような記憶があるだけで、中身はうろ覚えで...

そこで、今はやりの対話型AI(ChatGPT)を相手にして、チョット妄想思考実験をしてみました。

質問;アボガドロ定数とは何か、100字以内で説明してください?

AI回答; アボガドロ定数は、化学や物理学において使用される定数であり、1モルの物質中に含まれる粒子の数を表します。具体的には、1モルの物質には約6.02ⅹ10^23個の粒子が含まれることを示しています。この定数は、分子や原子などの微小な粒子を数える際に使用され、反応式や化学量論計算などにおいて重要な役割を果たします。

 

フムフム、10^23は1の後にゼロが23個並ぶということですね。

質問体重60Kg の人体の代表的な構成元素上位4つを20字以内で説明すると?

AI回答;C, H, O, N (炭素、水素、酸素、窒素)

質問;人体を構成する4大元素は?どの程度の比率か?それを重量に換算しモル数で記述して100字以内で説明してほしい.

AI回答;人体を構成する4大元素は炭素(C)、水素(H)、酸素(O)、窒素(N)です。これらの元素の割合は以下の通りです:炭素約18.5%、水素約9.5%、酸素約65%、窒素約3.2%です。体重60 kgの場合、炭素の重量は約11 kg(約545 モル)、水素の重量は約5.7 kg(約5,700 モル)、酸素の重量は約39 kg(約2,450 モル)、窒素の重量は約1.9 kg(約134 モル)です。これらの元素は生体分子の構成要素として重要な役割を果たしています。

 ナルホド.ということは合計すると545+5700+2450+134=8829(モル)ということですね。

8829x6.022ⅹ10^23≒5.32x10^27(個)位の元素でできていることになりますね。

 ではちょっと質問の向きを変えて

質問;地球を球体と仮定して、半径を計算し、上空20000メートルまでの大気の容積をリットルで表記するとどうなる?

AI回答;地球の半径は約6,371キロメートル(6,371,000メートル)です。上空20,000メートルまでの大気の容積を計算するために、以下の手順を使用します。

地球の半径(r)+ 上空の高さ(h)= 球体の半径(R)

R = r + h

<略>

大気の容積 = (4/3)π(6,391,000メートル)^3 - (4/3)π(6,371,000メートル)^3

1立方メートル = 1000リットル

したがって、上空20,000メートルまでの大気の容積は約1.0837 × 10^18 リットルです。

 あと一息、でも本当か?怪しい.確実に間違っています。

  手計算だと1.02x10^22程度になるのだが...

  ここは人力手計算結果を採用しましょう。

質問;1.02x10^22 リットル中に5.32x10^27個の粒子が均等に存在すると仮定すると、1リットル当たりの粒子数はどれくらいになるか?

AI回答;1.02x10^22リットル中に5.32x10^27個の粒子が均等に存在すると仮定すると、1 リットル当たりの粒子数は約5.22x10^5個となります。

約52万個という途中結果が出ました。

これが最後だ。

質問;体重60Kgの成人の安静時の一回換気量はどの程度か?

AI回答;一般的な成人の安静時の一回換気量は、約500 mLから800 mLの範囲で推定されています。

ChatGPTとの対話は以上でお終いにします。

ということで、体重60Kgの人が火葬されて完全燃焼された場合、上空2万メートルまで均等に元素が拡散したと仮定すると、人が1回呼吸(500ml)するたびに誰かの体を構成していた元素を25万個くらいは吸い込んでいる計算になりました。

だからどうした?とか仮定や前提が無茶苦茶だと言われると困ってしまいますが、対話型AIを使った、なんちゃって妄想思考実験してみたらこんな風になりましたという報告でした。

対話型AIの感想は、文章は不自然感はないが、論理的な中身は「結構いい加減」。

同じ質問をしても毎回回答が異なる。

文章や情報といったファジーなものであれば良いのかもしれませんが、数式・計算等論理的な展開や中身に関しては、余り当てにしない方が良さそうという印象でした。

注;一番肝心な信頼性の検証はしていません。そこかしこに間違い(フェイク)が書かれているかもしれません。興味のある方はご自分で検証をしてみてください。

投稿者歯科口腔外科部長 杉浦 千尋
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