家族の入院
2015年07月29日

20年以上前に他界した母の病気は、がんでした。3つの病院でさまざまな治療を受けましたが、最期は私の病院で息を引き取りました。
できる限り入院したくない、と言って亡くなる前日まで自宅で過ごしました。「入院すると主体性を奪われる」とよく言っていました。
何時に起床、何時にごはん、お風呂は何曜日の何時・・。
病院では自分で決められることは何一つない。
患者さんの意志決定を支援する中に、こういった日常の暮らしを選択できるような自由度がもっとあるといいなと私も思います。
また一方で「娘の働いている病院で私がわがままを言ったら、娘に迷惑がかかるから」と家族としての微妙な立場もつぶやいていました。
一医療者たる私としては「患者として普通に思うことを言ったらいいよ」という気持ちがありつつも、私や私がお世話になっている人々に対して、思うところあっても飲み込んで言わないという母の気持ちも理解できました。
普段共に暮らしている家族が、病気やけがに見舞われるというのは、日々の暮らしを直撃します。支え合って暮らしていたバランスが突然大きく崩れるのです。
仕事に家事に追われている人にさらに「心配」や「洗濯物」や「医師からの説明」に時間やエネルギーを割かなければなりません。
「大変でしたね」のねぎらいの一言と「何か気づいたことがありましたら遠慮なくおっしゃって下さい」の思いやりのこもった声掛けがあると、ご家族はほっと一息つけると思うのです。


いつもこのブログに来ていただきありがとうございます。
相手を思う気持ちがきっと助けになる。

投稿者前看護部長 工藤 昭子
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