研修プログラム
プログラム名称 | 札幌徳洲会病院 臨床研修プログラム2025 |
プログラム番号 | 030011901 |
プログラム責任者 |
小野寺康博(腎臓内科部長) |
プログラム内容 |
どの様な環境下でも自分の役割を見出し、仕事を愉しむことのできる臨床医を育成することを目標とするプログラムである。この目標達成のために内科・外科・麻酔科・小児科・産婦人科・精神科・地域医療(僻地・離島研修)の必須ローテーション研修とともに並行して救急・総合診療を2年間研修する。
救急医療とプライマリ・ケアを実践することで、基本的な臨床能力を有する医師を育成し、医師として社会人として地域に貢献できる人格形成を目指すものである。
臨床研修の理念
全人的・全身的に患者様を診る能力を身につけるとともに、医師として社会人として地域に貢献できる人格形成を目指す
臨床研修の基本方針
- 患者様の権利を理解し、安全を心がける
- 医療スタッフと連携し、チーム医療を実践する
- 基本的な診療能力を身につけ、適切な検査・治療を計画できる
- 基本的な検査・治療手技を身につける
- 医師として必要なプレゼンテーション能力を身につける
- 生涯にわたって自己研鑽するための学習習慣を身につける
臨床研修の実行方法 (研修計画)
- 医療安全管理委員会への参加を通じて患者様の権利、安全管理に対する理解を深める
- オリエンテーションを通じてコメディカルの職務を理解すると同時にコメディカルとのカンファレンスを通じてチーム医療の理解を深める
- 日々の回診、カンファレンスを通じて基本的な診療能力の習得に努める
- 受け持ち患者様に対する手技を指導医の指導のもと安全に施行する
- 回診、カンファレンス、学会発表など状況に応じたプレゼンテーションを行う
- 日々の振り返りを通じて、常に自己研鑽を怠らない態度を身に付ける
一般目標 [GIO]
どの様な環境下でも自分の役割を見出し、仕事を愉しむことのできる臨床医を育成する
行動目標 [SBOs]
医療人として必要な基本姿勢・態度
患者-医師関係
患者を全人的に理解し、患者・家族と良好な人間関係を確立するために、
- 患者、家族のニーズを身体・心理・社会的側面から把握できる
- 医師、患者・家族がともに納得できる医療を行うためのインフォームド・コンセントが実施できる
- 守秘義務を果たし、プライバシーへの配慮ができる
チーム医療
医療チームの構成員としての役割を理解し、保健・医療・福祉の幅広い職種からなる他のメンバーと強調するために、
- 指導医や専門医に適切なタイミングでコンサルテーションができる
- 上級及び同僚医師や他の医療従事者と適切なコミュニケーションがとれる
- 同僚及び後輩へ教育的配慮ができる
- 患者の転入・転出に当たり、情報を交換できる
- 関係機関や諸団体の担当者とコミュニケーションがとれる
問題対応能力
患者の問題を把握し、問題対応型の思考を行い、生涯にわたる自己学習の習慣を身に付けるために、
- 臨床上の疑問点を解決するための情報を収集して評価し、当該患者への適応を判断できる(EBM =Evidence Based Medicineの実践ができる)
- 自己評価及び第三者による評価を踏まえた問題対応能力の改善ができる
- 臨床研究や治験の意義を理解し、研究や学会活動に関心を持つ
- 自己管理能力を身に付け、生涯にわたり基本的診療能力の向上に努める。
安全管理
患者及び医療従事者にとって安全な医療を遂行し、安全管理の方策を身に付け、危機管理に参画するために、
- 医療を行う際の安全確認の考え方を理解し、実施できる
- 医療事故防止及び事故後の対処について、マニュアルなどに沿って行動できる
- 院内感染対策(Standard Precautionsを含む。)を理解し、実施できる
症例呈示
チーム医療の実践と自己の臨床能力向上に不可欠な、症例呈示と意見交換を行うために、
- 症例呈示と討論ができる
- 臨床症例に関するカンファレンスや学術集会に参加する
医療の社会性
医療の持つ社会的側面の重要性を理解し、社会に貢献するために、
- 保健医療法規・制度を理解し、適切に行動できる
- 医療保険、公費負担医療を理解し、適切に診療できる
- 医の倫理、生命倫理について理解し、適切に行動できる
- 医薬品や医療用具による健康被害の発生防止について理解し、適切に行動できる