NST便り2018.3月号
2019年06月06日

<疲れた時に甘いものを食べたくなる理由>

残業が続いたとき,座る暇もなく仕事をしたときなど,疲労を感じた際に甘いものを食べたくなったことはありませんか?

身体の疲れを感じると,脳はエネルギーを欲しがります.脳はブドウ糖しかエネルギー源にできないため,摂取した糖分は,体内で素早くブドウ糖に変換され,エネルギーとして供給されるわけです.

しかし,甘い物を摂取することで得られる疲労回復は一時的ものといわれています.精神的な疲労回復にはなっているかもしれませんが,身体的には逆効果になっている場合があるそうです.
その理由は,空腹時に糖分の高い食品を摂取することで,血糖値が急上昇します.すると身体は血糖値を下げるためにインスリンを分泌するように働きます.血糖値を下げた結果として,逆に疲れを感じ,眠気が出てしまう可能性があります.

糖分摂取による疲労回復のポイントは,血糖値を緩やかに上昇させることです.血糖値を緩やかに上昇させてくれる食品というのが,GI値の低い食品です.

GI値(グリセミック・インデックス)とは,食品の炭水化物が消化され,糖に変わるまでのスピードを示した数値で,ブドウ糖を100として計算されています.70以上を高GI,56~69を中GI,55以下の食品を低GIとしています.そこで,GI値の低い,疲れた時に食べたらよいとされている食品を紹介します.

ナッツ類,フルーツ,チーズはGI値の低い食品です(おおよそ20~30前後).意外にプリンやシュークリームもGI値が低い食品として近年話題になっています.(ちなみにチョコレートは91,飴玉は103)
ここで間違ってはいけないのは,GI値が低いということと,低糖質は同じではないということです.
疲れたなと感じた時に,摂取してみてはいかがでしょうか.疲労を溜めず,フレッシュに仕事を続けていきたいですね.

(今回は7階西病棟看護師 三浦まどかが担当しました)

主なリハビリ内容としては,関節可動域訓練,ポジショニング,ストレッチ,物理療法,呼吸訓練,座位訓練,ADL訓練などがあり,あまり負荷をかけずに20分を目安に施行するのが良いとされています.

「最近痩せてきた」,「普段の生活が出来ないほど体力がない」などの症状がある方はサルコペニアかもしれません.心当たりのある方はNSTスタッフやリハビリスタッフに相談してみて下さい.

投稿者言語聴覚士 稲井宏則
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