「整形外科外傷治療を目指して」 畑下 智
2013年01月21日
医師リレーエッセーを執筆して下さい。テーマは自由です・・・。締め切りが明日に迫っているということを、昨日気づいたわけですが、こんなこと今までで経験がないことです。何を書いたらいいのでしょうか?
過去の先生方のエッセーを見返してみると、色々おもしろく書いています。私にはこのような才能がないことは20年以上前からわかっています。日本の整形外科外傷治療、重度四肢外傷についてというテーマであればいくらでも書けそうな気がしますが、この場では不適切ですね・・・。
私は、高いレベルの整形外科外傷治療を行っている病院を求めて、ある地方都市から昨年4月よりこの病院に来ました。非常にレベルが高く、整形外科外傷治療のことばかり考える日々。きっと自分は仕事が趣味なのだと最近気づいてきました。これからも究極の整形外科外傷治療を目指して、精進していこうと思います。
投稿者外傷センター医師 畑下 智
「新設、歯科口腔外科!」 小野寺 麻紀子
2012年12月25日
新病院移転と共に新規開設した歯科口腔外科の小野寺です。
幼少時からこの札幌徳洲会病院がかかりつけ医であり、内科・小児科・救急・外科・整形外科・耳鼻科…とほとんどの科にお世話になり、あとはできればあまりお世話になりたくない科を残すのみ。そんな自分が、この度、ここ札幌徳洲会病院で勤務することになりました。今日は新設した歯科口腔外科の一部をご紹介したいと思います。
現在当科は3名の歯科医師、3名の衛生士、受付スタッフで、開設から5カ月…何とか各部署の助けも借りながらやっています。
電子カルテ一つ、検査オーダー一つとってもまだ十分なシステム化が整っておらず、患者さんにはお待たせしてしまう時間も長かったりと心苦しい思いも多く、まだまだ暖気中の状態ですが、唯一完成している仲良しドクター・トリオ(?)の和を武器に、早くフル回転できるように頑張りたいと思います。

ところで、その昔、私がまだ徳洲会病院の患者の立場だった頃―
指のガングリオンを取るため森院長に手術してもらったことがあります。手術室へ移動する前、院長が「江口みたいな人いるかもよ」とほほ笑んで送り出してくれましたが、ドキドキしながら行ってみたのに(当然)そんなことはありませんでした。最近はどのクールにも一つ以上は医療ドラマが入っていて、素敵な俳優さんや女優さんがあくせくとドラマを盛り上げていますが、実際はけしてそんなものではありません。今年の忘年会で、こういう職場につきものの医療ドラマ系余興がありましたが、やっぱり山ピーのような方はいませんでした…
そして、歯科といえばドラマにもならないくらい「マイナー」な診療科でありますので、当然、わがチームには俳優さんのような人もいなければ女優さんみたいな人もいません。救命救急のような命をかけたドラマも起こりませんし、主人公がある時突然大病で…なんてこともありません。でも、ドラマに出てくる研修医のようなちょっと暑苦しい医療魂を持って何とか患者さんの苦痛と思うことを改善したい!と思いながら働いています。こんな歯科口腔外科をこれからどうぞよろしくお願いしますー
投稿者歯科口腔外科医長 小野寺 麻紀子
「時代はTANKO ? RPS?」 紀野 泰久
2012年12月10日
急に寒くなってきました。皆様方はいかがお過ごしでしょうか。

今日は外科手術のお話です。
最近の手術は腹腔鏡というおなかの中を見るカメラを使う事が増えています。お臍あたりに10mmぐらいの筒を入れ、おなかの中に二酸化炭素を送り込んで膨らませます。そして、そこからカメラを入れモニターでおなかの中を見ながら、手術操作用の10mmないし5mmの筒をおなかに数本さして長い鉗子を使って手術する方法です。この腹腔鏡の手術は大きくおなかを切ってあける開腹手術に比べ傷が小さくできるので傷の痛みが少ない、回復が早い、美容上利点があると考えられています。胆石の手術では9割以上がこの方法で行われています。昔のようにおなかを大きく開ける手術は非常に少なくなっています。お臍に10mmぐらいの傷とみぞおちから右の肋骨の下に5?6?の傷三つしか残りません。

これで十分かと思われていたのですが・・・

最近の腹腔鏡手術の流れはTANKOとRPSになってきています。TANKOとは単孔式腹腔鏡手術、RPSとはReduced Port Surgeryのことです。

お臍そのものを切ると結構傷は大きくでき3?4cmぐらいの皮膚切開ができます。その傷からカメラだけではなく手術操作用の鉗子も入れて手術するのがTANKO。最終的にお臍を縫って終わるのですがお臍のくぼみの中に傷が隠れるので全く傷が目立たない特徴があります。ただ3?4?の傷一か所からカメラ+鉗子2?3本入れて手術するので右手と左手が手ぶつかったり非常に操作がやりにくい、またお臍に負担がかかるのも事実です。

一方RPSはポート(おなかにさす筒)の数を減らしたり、サイズを減らしたりしてより傷を小さくする試みです。5mmの筒を3.5mmにしたり、4本の筒を3本に減らしたりして行う手術です。こちらはTANKOに比べて傷は残りますが今行っている腹腔鏡の手術手技をそのまま使えると利点があります。

今年初めから何とか細い鉗子でできないかと考えていたのですが、細い鉗子は短く強度がないという弱点もあり(小児外科では使っている)踏み切れずにいました。8月にTANKO + RPSの研究会が札幌で開催され、腹腔鏡関連のメーカーさんがたくさん出品してました。そこであるドイツのメーカーから長い3.5mmの鉗子が発売されたのをしりました。強度的にも十分あり。ほかの病院に勤めている先輩も使ってみて使えるとの話をきき、さっそく注文しました。
もう一つ、同じメーカーでまがった鉗子というのも注文。以前からTANKOにまがった鉗子は使われてきたのですが、鉗子のシャフト自体がまがっているので普通の筒は通らない。おなかに直刺しして使うのか普通でした。つまり一回入れたら手術中は抜き差しは基本的にできないということ。なんと今回まがった鉗子も入れることができる曲がる筒が発売されていました。ということでTANKOも始める準備が整いました。

残念ながらまだこれらは届いてませんが、TANKO、RPSともに来年には始められる体制になる予定です。
投稿者外科部長 紀野 泰久
「偉人と我々」 二村 謙太郎
2012年12月03日
順天堂大学から今年7月に国内留学というかたちで赴任してきてもうすぐ半年が過ぎようとしている。日本唯一の重度四肢外傷集約施設でマイクロ技術を駆使した機能再建を手中におさめようと各地から“ギラギラ”した奴らが集まりしのぎを削っている。月曜日から土曜日まで朝7時から、マイクロ症例に限らず一般外傷含め熱い議論がなされている。その構図はつねに『偉人と我々』である。不用意な発言や中途半端な知識は偉人の前では通用しない。創造性のない想像は思いつきと揶揄され、己の浅はかさを痛感させられる。医師になって10年たつが技術修練の日々に変わりはなく、経験不足はたゆまぬ努力の時間がいずれ解決してくれるはずである。現時点で我々が偉人に対抗できるとしたら、膨大な知識武装をすることである。しかし、こうしてる今も偉人はいつもの席で同時に3つくらいのタスクをこなしている。いったいあの数個のウインドウを同時に見て何を創造しているのだろう・・・。あのイヤホンは何を聴いているのだろう・・・。圧倒的な技術と膨大な知識に裏打ちされた強烈なカリスマをほこる異人、異人の想像力と創造力を凌駕すべく、我々は四六時中外傷のことを考えるのである。ん?、異人・・・?   イヤー、北海道、メシうまっ!
投稿者外傷センター医師 二村 謙太郎
「青森」 奥山 淳
2012年11月19日
プライベートでたまに青森に行きます。ご存知のように青森県は、本州の最北端で北海道とは青函トンネルでつながっています。いつもはJRで行きますが、飛行機を使うこともあります。JRの方が青函トンネルも通り、風情があり旅行気分が味わえて好きです。

青森に着いたら、ラーメンです。津軽ラーメンはイワシの焼き干しの出汁で、すっきりして美味しく、上品な味の中にコクがあり、札幌では味わえないので、楽しみにしています。ホテルに着いて、買い物などを終えたら温泉です。青森県は温泉が多く、青森市内でも多々あります。

夜は寿司です。青森県は日本海、太平洋、津軽海峡の三方を海に囲まれ、さらに内海的な陸奥湾もあり、4つのエリアが存在し、海が多様のため、県内でいろいろな魚が捕れます。大間のマグロは有名ですが、青森の県魚であるヒラメも評価が高く、八戸のサバも有名です。さらに、イカやホタテも漁獲量が多いです。その他の寿司ネタでは、ブリ、カンパチ、アジ、イワシ、コハダ、タイ、カレイ、キス、ソイ、アイナメ、メバル、メヌケ、キンキ、ノドグロ、イシナギ、タラ、タコ、シャコ、ボタンエビ、車エビ、アワビ、ホッキ、赤貝、ウニ、ナマコ、イクラ、トゲクリガニ、フジツボなど数多く、季節ごとにいろいろ味わえます。北海道、当然、東京よりもコストパフォーマンスのよい寿司が食べられます。

これがいつものパターンで、一人で行ったり、友人と行ったりして、年に4回くらいは、青森に出没します。
投稿者麻酔科部長 奥山 淳
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