「いきものがたり」 松井 裕帝
2020年08月11日

我が家、2か月ほど前に友人からカブトムシのつがいを頂きました。その日、子供達はとても興奮した様子で虫籠をずっと眺めていました。子供のアレルギーなどのこともあり、これまで生き物を飼うことがなかったのです。生き物を育て、共に生活することは学校の授業では教えてくれないことをたくさん教えてくれます。子供達はカブトムシのつがいに『かぶお』と『かぶこ』と名を付け、毎日ご飯(カブトムシ用のゼリー)の交換や、虫籠が汚れていたら掃除、たまにひっくり返って起き上がれなくなっていることがあるため元に戻してあげる、程度であまり手のかからないカブトムシ達ですが、大事に見守ってきました。

夜間には狭い虫籠内で飛ぼうとしている翅の音がよく聞かれ、時に耳障りなこともありますが、音がしないと逆に心配になるなんて、いつの間にか家族全員がかぶおとかぶこを家族と思っていることに気づかされます。

そんな最中、7月末には交尾をしているのが頻繁に見られ、卵も産んでいました。かぶこはいつの間にか片方の前脚がなくなっていましたが、逞しく生き続けていました。昆虫の生命力は素晴らしいと思わずにはいられません。

こんなカワイイ家族の一員に突然の不幸がやってきました。先日、つがいのうち、メスが亡くなりました。数日前から元気がなかったので心配していたのですが、朝動かなくなっていました。子供達も生き物が死ぬという、ごく当たり前のことではありますが、目の当たりにして色々なことを感じたことでしょう。敢えて聞いたりはしていませんが。

今年はオリンピックがなくなり、夏休みも短くなってしまい、外に遊びに行くことも躊躇してしまう不思議な夏となってしまいましたが、我が家には毎日貴重な命の授業が繰り広げられています。

投稿者外傷センター部長 松井 裕帝