「器の味」 杉浦 千尋
2020年02月12日

人の好みは十人十色とよく言われますが、食べ物関係では日常的に実感する熟語でしょう。

口コミの評価を信じたり、絶対においしいからと知人に勧められて訪れたラーメン屋で、えっ?これが?そんなに絶品?と疑問を感じた経験はだれしもあるのではないでしょうか。

先日、時々試飲会を催す近所の酒屋さんが、酒器による飲み比べのイベント開催をしていました。同じものが器でそんなに味が変わるものか?と素朴な疑問で興味半分、冷やかし半分で行ってみました。

目の前に3種類の酒器(平杯、猪口、大ぶりのワイングラス)に注がれた日本酒が用意され、いよいよ試飲。

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結果は、あれまあびっくり、目から鱗の酒器の世界。日本酒道(ってあるのかな?)の奥深さを知ることになりました。

同じお酒が、飲む器によってこんなに違って感じられるとは驚きの経験でした。

知識として知っていても、未経験の者にとっては青天の霹靂状態でした。

家に戻ってグーグル先生に尋ねてみると、形、大きさ、素材等で色々と違いがあるとのことで、その理由を詳説したサイトもたくさん有るようでした。

ワインだとなぜか「正しい」グラスの選び方みたいな、「正しい」「間違い」としてジャッジをしてしまいがちな印象(思い込み)があるのですが、日本酒に関しては「正」「誤」ではなくて、どんな「酒器と酒との組み合わせ」を「楽しむ」かといった、一酒十色の世界を「あなたのお好みで」と許容してくれる懐の深さを感じます。

色々と違う銘柄の酒を飲み比べるのも良いですが、同じ酒を違う酒器に注ぎ、目の前に並べ、器を味わうのも乙なものでしょう。

投稿者歯科口腔外科部長 杉浦 千尋