「進撃のゆくえ」 大島 美保
2019年07月22日

今、こどもの影響で読み出した「進撃の巨人」のラストが気になっています。物語は佳境となり、すでにラストも決まっているようです。漫画、アニメが大ヒットし社会現象となったこの物語は作者諌山創氏の処女作であることも驚きです。かつて流行に乗って小説も映画も全作制覇した「ハリーポッターシリーズ」も作者JKローリング女史の処女作でした。天才作家が姿を現す時は、それはそれは鮮烈なものなのですね。

そう言えば、私の地元、旭川出身の大作家、三浦綾子さんも自身初の長編小説で「氷点」を世に送り出しました。小説の舞台が身近で、容易に目前に広がる実感・共感があり、その壮大な人間描写にも魅了され、他の作品を読みあさったものでした。「塩狩峠」、「泥流地帯」の舞台も隣街。ドライブや出張で通りがかった時には、「この場所であんなことが起こったのか~」などと感慨にふけった若かりし頃を思い出します。

「進撃の巨人」は、得体の知れない人類の敵、〝巨人〟に食い尽くされないよう闘う話(あまりにザックリ過ぎますが)で、背景に描かれる人間模様や巨人に象徴される敵は現代社会を取り巻く多くの問題に読み替えることのできる重い話と受け止めています。読んでいて辛く、出口が見えない気にすらなるのですが、読み手の考え方や捉え方はまさに千差万別。とにかくどんな形となろうと楽しみにして、天才作者が導き出した結論を目撃したいと思います。

投稿者小児科医師 大島 美保