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「NO TITLE」 3階病棟副主任  二瓶 諭美

投稿日時:2010年1月20日 09:41 水曜日

私がまだ20代はじめの看護学生の頃、授業でいらした大学の先生が言いました。「近いうちに看護婦も指名される時代がきますよ」○○病院なら○○さんという看護師さんを担当で指名したら良いですよ。もしくは、入院するなら私、○○さんを担当でお願いしたいわ。患者さんが看護師を選ぶ。そんな時代が近い将来必ず来ると言うのです。現場経験の少ない看護学生の私はぼんやりと思いながら聞いていました。(指名ナンバーワンナース。ちょっとかっこいいなぁ。そんな時代には看護師にも指名料とかもらえちゃうのかしら??笑)

20代も半ば、徳洲会病院に就職し、応援先の病院で関わった先生が勉強会の合間に言いました。「看護婦の良し悪しは、いかに優しいかやろ。ちがうか?」ちがうか?・・・うーん。その言葉を聞いて私は「看護婦イコール優しい」という式が頭にポカンと浮かび、「優しい」という言葉に何かし違和感を感じました。そうか。患者さんに対する優しさで看護婦の良し悪しが決まるものなのか・・・。私は患者さんにとって優しい看護婦だろうか??ぼんやりと、思いながら先生の話を聞いていました。

20代も後半になった頃、現院長先生がICUで言いました。スキー中の転倒で脊髄損傷となった患者さんの転院先についてです。「そこじゃダメ。もっとちゃんとリハビリできないと。これからこの人どうなる?」患者さんは30代で、受傷後四肢に麻痺を残していました。患者さんのお母さんが通いやすい自宅近くの入院施設を希望され、その報告をした際の先生の返答でした。「・・・これからこの人どうなる?」その問いに私はハッとしました。先生が今現在の当院での治療だけではなく、「患者さんのこれから」を考えている事に、驚きと小さな感動がありました。先生は機能障害を残して生きてゆく、患者さんの将来を考えているんだ。今思うと当たり前の先生の発言なのかも知れませんが、良い先生だと思いました。

そうか。看護婦の良し悪しは、いかに優しいかじゃなくて「いかに患者さんの事を考えてあげられるか」かもしれない。「優しい」より自分の中でちょっとシックリきた感じがしました。

30代にさしかかった私は思いました。患者さんの事を考える。患者さんの日々の入院生活を思う。病気と共に生きてゆく患者さんの今後を思う。機能障害を残して帰ってゆく患者さんの生活を思う・・・。患者さんの事を思った時、看護師として私ができる事は何だろう??患者さんの今は勿論、これからを思って、自分に今ある技術と知識でできる事を一生懸命考える。患者さんを思った工夫をする。患者さんに必要な援助を提供きる。うん。指名ナンバーワンナースが、もしいるならば、そんな看護師なのかも知れないぞ。

そして30代も半ば・・・・看護師として日々精進せねばと思っています。そして、後輩の患者様との関わり具合を気にしつつ・・患者さんに指名されるような看護師ってどんな看護師なんだろう?私がもし入院するなら誰を指名するんだろう??あきもせず、まだ見ぬ指名ナンバーワンナースについて妄想し想いを寄せるのでした・・・。

みなさん今年も宜しくお願いいたします(^^)

投稿者:3階病棟副主任  二瓶 諭美

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