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放射線部門

札幌徳洲会病院 放射線部

当院の放射線科は、常勤放射線科医師2名、診療放射線技師19名、受付クラーク1名のスタッフで構成されています。(平成28年11月現在)
主に、単純X線撮影検査、CT検査、MRI検査、X線透視検査、血管造影検査など、放射線を利用して行われる検査全般に携わっています。
PACS装置(画像電子保存装置)や放射線検査画像レポートシステムが導入されており、検査画像の読影や管理なども放射線科で行っています。

CT

平成24年7月より東芝社製320列CT【AquilionONE】を導入しました



 


320列CTとは
320列とは一度に撮影できる断面の数で、列数が多いほど一度に撮影できる範囲が広くなります。現在臨床で使われている装置では320列が最高で、1回転のスキャン(0.35秒)で160mmの範囲の撮影が可能です。脳や心臓は、寝台を移動させることなく1回転のスキャンで撮影することが可能となり、被ばく線量や造影剤の使用量を減らすことができ、動きによる影響も少なくなります。また、新しい画像構成技術の搭載によりノイズを低減し、従来の装置より少ない被ばく線量での検査が可能です。画像処理能力も高く、心臓や高度な3D画像の作成も可能です。
当院では320列CTを筆頭にフィリップス社製の64列マルチスライスCTも稼働しており、320列CTと同等の画像を提供しています。この2台のCTを目的や部位に応じて有効に使用することで患者様への待ち時間や被曝を最小限にできるよう心掛けております。



 

MRI

Philips社製 『 Achieva 3.0T TX』 2012年7月導入



 


MRI検査とは
Magnetic Resonance Imaging System (磁気共鳴画像) の略称です。
X線を使わずに、強い磁場と高周波パルスを使って撮影する画像診断装置であり、特に椎間板・半月板・靭帯・筋肉などの軟部組織の描出に優れています。
当院のMRIは、一般的な装置に比べ磁場強度が非常に強い3.0T(テスラ)の 装置を使用しています。多くの検査において、より良好な画像を得ることが、可能となっています。
検査時間は平均で15分?20分ほどかかり、動きにも弱いため、できる限り静止して頂く必要があります。撮影時には、かなり大きな音が発生し、狭い空間内での撮影となります。大きな音に対しては、耳栓、ヘッドフォンなどを装着していただいています。また、狭い空間が苦手な方は、その旨申し出てください。姿勢が辛い場合や、環境的に我慢ができない患者様に対して、緊急ブザーを持っていただくなどの配慮も行っています。

※強い磁石と、電波を使用していますので、ペースメーカー埋め込みの方は検査ができません。また、脳動脈瘤クリップ、人工心臓弁などの体内に金属性のものを埋め込まれている方は、検査ができない場合があります。事前に手術をされた施設で、ご確認いただく場合があります。

X線透視撮影装置


透視検査とは、X線を使用して人体を透視することによって、内臓や骨の様子を調べる検査です。胃や大腸などの消化管検査や、骨の脱臼や骨折の整復・固定をする際に使用しています。
当院では日立メディコ製の 『CUREVISTA』を導入し、透視検査を行っています。フラットパネルディテクターを採用した、新世代のX線透視装置です。以前と比べ低被曝で高画質な画像をリアルタイムで画像を見ながら検査や処置が行えます



 

血管造影装置

血管造影とは、血管へ1?2mm程度のカテーテル(細い管)を挿入し、そこから造影剤を血管内に注入し、目的の血管だけの画像を撮影する検査です。
この検査では、出血や梗塞などの原因や発生部位(どこで出血しているか、どこで血管が詰まっているか)を調べることができます。その他に、血管の形状、奇形、走行異常を調べたり、腫瘍の精密検査としても行われます。
当院では血管造影装置(PHILIPS製 Allura Xper FD10)を1台設置しています。



 

マンモグラフィ

マンモグラフィとは乳房撮影専用のX線装置を使用して、透明の圧迫板で乳房をはさみ、薄く引き延ばして撮影を行う検査です。
当院では最新鋭のデジタル乳房X線撮影装置(GE製 Senograph DS)を1台設置しています。従来の装置と比べて、より少ないX線量で小さな乳腺組織の変化や腫瘤・石灰化などを高画質で描出することができます。
近年、乳がんは女性の壮年層(40?64歳)のがん死亡原因のトップとなっており、発症率は16人に1人と言われ、発病された方の約30%が亡くなっています。しかし、乳がんは早期発見・早期治療を行った場合、ほとんどが治ると言われているがんです。早期発見するために非常に有効とされているマンモグラフィ検査を定期的に受けることをお勧めします



 

骨密度測定装置

骨密度は骨の強さに大きく関係しており、骨粗鬆症の診断や治療の経過観察の際に測定を行います。
当院ではX線骨密度測定装置(HOLOGIC社QDRシリーズ Discovery)を1台設置しています。
主な測定部位は、骨密度測定の標準方法である腰椎と、骨折の好発部位でもある大腿骨頚部で、2種類のX線エネルギーを使用することにより正確に、短時間で、少ないX線量で検査を行うことができます。
骨粗鬆症とは、骨の内部がスカスカでもろくなり、骨折をしやすくなってしまう状態のことです。食生活や運動の習慣などが大きく関ってきますが、一度ご自身の骨密度を測定してみてはいかがでしょうか。



 

医療被ばく豆知識

Q 放射線とは?
A 病院などでよく使われている放射線はX線です。X線は,電波や光,または紫外線などと同じ電磁波でありその違いは波長の長さです。したがって電波や光と同様に体や空間に残ることはありません。放射線の仲間にはエックス線のほかにα(アルファ)線,β(ベータ)線,γ(ガンマ)線などがあります。

Q どのくらい被ばくするの?

A 日常生活の中では自然放射線を受けます、例えば大地や建物の壁材からの放射線、地球の外から降りそそいでいる宇宙線、人間の体内や食べ物に含まれている自然放射性物質、空気中のラドン等を含む自然界から様々なかたちで存在します。
自然界から私達は、全身に平均すると一年間に2.1mSvの放射線を受けています。自然放射線の量は地域によって異なります。大地からの放射線による影響の多いブラジルやインドのある地域は、日本の数十倍を越えるところも少なくありません。しかし、その地方に障害が多いとか病気が多いという報告はありません。



 


Q X線検査をするための原則は?
A X線検査では、患者様への被ばくに制限はありません。しかし検査を行うにあたって国際放射線防護委員会(ICRP)では2つの大切な勧告をしております。

?正当化の判断
正当化とはエックス線検査にあたりその検査がプラスの結果を生じるものでなければ行っていけないこと、つまり診療や集団検査で検査を受けることによって得られる利益(メリット)が放射線被ばくによって生じる危険度(リスク)より上回っていることです。日本では医師、歯科医師がこの判断をします。

?最適化の判断
医療被ばくの最適化の判断とは、放射線診療を実施するときに、患者・被検者個人および集団の被ばく線量を、放射線診療の価値を損なわない範囲内で最小限にすることです。最適化の判断は医師、歯科医師、診療放射線技師となりますが、特に診療放射線技師は重要な役割を担います、必要な効果が得られる最小限の被ばくにするまで減らすことやできるだけ最小限の範囲を照射することは基本の心得として検査を行っております。

Q レントゲン写真を頻繁に撮っても大丈夫?

A X線検査の線量は非常に少ないので、放射線の影響を心配されるよりも病気や怪我を早く発見し早く治療するほうが患者さんにとって大きな利益であると考えます。安心して検査をお受けになってください。

Q 放射線と放射能は違うの?

A 放射線とは広い意味では全ての電磁波と粒子線のことを言います。主な放射線の仲間としてはアルファ線、ベータ線、ガンマ線、X線、中性子線などがあげられます。
放射能とは放射線をだす能力のことをいい、このような性質をもつ物質は放射性物質と呼ばれヨウ素131、セシウム137、ストロンチウム90などがあります。

Q 妊娠中のX線撮影は胎児に影響ある?

A 下表は放射線被ばくによる胎児への影響を示したものです。しきい値は100mGyとなっていますが、この数値は胎児に影響がでるかもしれない最低線量を示すもので必ず影響を及ぼすということではありません。X線検査での胎児の被ばく線量は胸部X線写真で0.01mGy以下、腹部X線写真では1.4mGyと報告されていますのでほとんどの場合影響はないと考えられます。



 


Q 子供がレントゲン検査やCT検査を受けて大丈夫?
A 身体が成人より小さいので、その、撮影に必要なX線の量も少なくなります。又、撮影時はできるだけ照射範囲を絞ることを心がけておりますのでX線による影響を心配する必要はありません。

Q X線検査は遺伝に影響する?
A これまでに人間で放射線による遺伝的影響が生じるという事実は確認されておりません。ただし、動物を用いた実験では立証されておりますので,このデ?タを用いて人間の場合の遺伝障害を推測することができます。
放射線による遺伝は,両親のどちらかが1mSvの放射線を被ばくしたとき、その子供や孫に現われる重い遺伝障害の生じる確率は100万人に4人以下と推定されています。また、放射線以外のさまざまな因子によって10人に1人は何らかの遺伝障害をもって出生するといわれていますので,放射線による障害はこれに比べるとかなり低いといえます。この障害は,生殖線の被曝だけが対象となり,その他の被曝は遺伝には関与しません。

Q X線検査で発がんするのですか?

A X線検査をすれば必ずがんになるというわけではありません。白血病やがんは確率的影響と言いこの量以下なら大丈夫という境目(しきい値)はありません。(がんは被ばくしなくとも起こりえる疾病)
X線検査による被ばく量では、がんになる確率が高くなるはっきりした証拠はありません。
一方、短期間の被ばく量がある量(しきい値)を超えると起こり始める症状があり、これを確定的影響と言います。急性障害と晩発障害のうち白内障などがその例で、しきい値を超えて被ばくすると、線量が大きくなるにつれて症状は重くなっていきます。



 


Q 放射線の単位がよく解らないのですが?
A 医療で主に用いられる放射線の量を表す単位は、吸収線量の単位であるGy「グレイ」と放射線防護上で用いられるSv「シーベルト」を使用しています。Svは放射線防護分野で決められた線量を表す単位で、実効線量と等価線量に分けられます。