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「勧誘」 東 直樹

投稿日時:2017年5月17日 09:15 水曜日

通常、体調の悪い緊急性のある患者さんは午前中に来院することが多い。平日の午後の外来は午前中と異なり、悩ましい主訴を持つ患者さんが少なくない。以前勤めていた市立M病院のことである。

「体がだるいのです」と40歳代の女性。
「今日、朝から○○病院、××病院、・・に受診してきたのですが、改善しないのです。」
「○○病院、××病院、・・と市内&市外7か所の病院にかかってきたのですか?」
「そうです」
「(物理的に無理だ!)問診で、T症でないと思ったが、精神科に行ってくれるかな・・?」
「眠れますか?」
「眠れませんので、睡眠剤をほしいです」
「なら、睡眠剤処方のプロの精神科に相談するとよいですよ」
「そうですか?」
「紹介状を書いておきますので、受診してください」
2週間後、「紹介状の返事を持ってきました。」返事にはやはりT症であり、今後当科でフォローアップしますとのこと。
「調子はどうですか?」
「よくなりました」と笑顔で返事をしている。
「薬が合ってよかったですね。今後は精神科のM先生に診てもらってくさい」と笑顔で終診となった。悩める患者さんがいて、このようなことを数回繰り返していた。

ある日、市立M病院の医局全体の歓送迎会で、座った席の周りにたまたま(?)精神科の医師たちが座っていた。当時精神科の医師は市立M病院分院にあり、分院に往診に行かなければ医局全体の歓送迎会でしか会うことはない。
「東先生こんにちは」
「こんにちはM先生。いつもお世話になっております」
「こちらこそ、いつも紹介をいただきありがとうございます」と満面の笑顔である。
「ああ、あの噂の東先生ですが、いつも紹介をいただきありがとうございます」と精神科のY部長が満面の笑顔で、「こういう機会がなければ会えませんね」
(噂の?)
「噂とは?」
「最近、分院の医局で、一人では、なかなか精神科外来の受診のハードルが高く、受診してもお話ししてくれなかったり、再び来なかったりすることが少なくないのです」
「そんなものですか?」
「家族や親族に連れられてくる人が多いのですが、一人で受診する人が多くないのです」
「へえー。そうなんですか」
「東先生から紹介される人は、緊張しないで素直にお話してくれるので助かるとお聞きしています。」と満面の笑顔でY部長が答える。
「先生の話し方が上手だと思われます」(なんか褒められている?)
「ところで、うち(精神科)に来ませんか?」
「え?」
「うちの同門でも、札幌医大内科から転向した先生がいますので・・・」
(あながち冗談と思えない・・?)
「うちの同門のS先生のことですか?」
「知り合いですか?」
「先輩です」
「SLEの精神症状が出た患者さんの時は、内科的にも精神科的にもコントロールが不可能だったので、大変苦労しお世話になりました。」とY部長が満面の笑顔で答える。
「ところで、うち(精神科)に来ませんか?東先生はセンスがある。」と周りの精神科の先生は微笑み返しをしている」
「胃カメラのできる精神科医もいいですよ」と冗談には聞こえない・・?
「機会があれば・・?」と言葉を濁す。
「待ってますよ」と言われて別れた。

後日、上司のK副院長にこのように言われたことを話してみたら、
「おまえは担がられているんだよ。騙されているんだ。それとも転向するのか?精神科はよっぽど、人がいないのかなー」と一笑されてしまいました。
「いえ・・・?」
しばらく、夢にも出たのだが・・・?瞑想していると思い出すことがある。
「あれはどういう意味だったのだろう??」

投稿者:消化器内科部長 東 直樹