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「羽毛の進化-鳥は恐竜である・後編-」 成田 光生

投稿日時:2019年6月10日 09:29 月曜日

 前回は「恐竜には最初は飛ぶためではなく、保温のために羽毛が生えていた」という話をした。その続きである。最も原始的な羽毛は、根元から多数の毛が多方向にふわふわと生えている、いわゆるダウン(ジャケットに使われる幼弱な羽毛)であった。ただしダウンには保温性はあるものの飛ぶ機能は無く、次世代羽毛として‘赤い羽根募金’の羽根のように、真ん中に羽軸(うじく)がありそこから左右対称に羽枝(うし)が生えている軍配形の羽毛に進化してゆく。そしてさらに最終段階として風切り羽と呼ばれる、左右非対称、つまり前側の羽枝は短く後側の羽枝が倍以上も長い羽毛が完成した。これは鳥が卵を温めている姿勢を想像して戴ければ分かるように、下側に向かって羽枝が長く伸びることにより少しでも地面との隙間を無くす意味で、保温のためには合理的な形である。すなわち一部の恐竜は、卵を温めていたのである。
 恐竜が鳥に進化するに至ったもう一つ大切なポイントが、骨である。恐竜の骨と聞くと化石になった、まさに「石の骨」が思い浮かべられるだろうが、実は恐竜の骨は、中身は軽石のように隙間だらけだったのである。すなわち恐竜にとっては体の軽量化がより大きく進化するための重要な課題であり、恐竜は骨を軽石化することにより、巨大生物となり得たのである。
 ある日、体の軽いやんちゃな恐竜が、わーいわーいと言って手=羽を振り回して遊んでいるうちに偶然、あれ?体が‘浮く’?ということに気づいた。あるいは木登りをして遊んでいたやんちゃな恐竜が誤って木から落ちて、思わずわー!と手=羽を振り回したらあれ?体が‘浮く’?ということに気づいた。たぶんそれが恐竜→鳥が空を飛んだ最初の瞬間なのではないだろうか。何億年も昔、遠い、遠い時代の話である。

投稿者:小児感染症部長 成田 光生