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「アマリリス」 南 竜二

投稿日時:2017年1月21日 09:45 土曜日

「お前が子供の頃はよく煮え湯を飲まされたよ」
先日、父がため息をつきながら私に幾つかのエピソードを話し始めました。私が小学生の頃、父は事業を興したばかりでなかなか休みがとれなく学校のイベントにはなかなか参加できませんでした。そんな中、仕事の合間をぬって授業参観に来てくれたことがあります。前の日から父は楽しみにしており、どんな服装で行ったらいいのか、知り合いもいない中、どんな態度でいたらいいのか、子供の私から見てもそわそわして落ち着きがありませんでした。

そして当日、授業は音楽。
父はいつもの作業服からは想像もつかないような小奇麗な服装、緊張した面持ちで教室の後ろで立っていました。先生が「ではみんなでアマリリスを吹きましょう」全員立ってリコーダーの演奏が始まりましたが、私の手にはリコーダーがありません。笛を忘れていったのです。忘れ物が笛なだけに隣のクラスの子から借りることも出来ずなす術もないまま授業が始まったのです。今思えば先生も少し気を利かせて合唱にしてくれれば…と思いますが、一時間延々とリコーダーの授業は続き、私はずっと立ちんぼ。そして、ただ立っている私を見に来た父も立ちんぼ。南親子が手に汗握った授業が終わり、みんな親子で帰る中、南親子は別々に帰宅。私が家に帰ると父が焦燥しきった表情で怒ることもなく一言。

「アマリリスってあんなに長い曲なのか…」

投稿者:資材課主任 南 竜二