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札幌徳洲会病院 北海道 札幌 -最先端救急医療・新たな気持ちでここから心から

「カミングアウト」 山口 育子

投稿日時:2015年8月5日 08:01 水曜日

まずは3年前のお話から。
このリレーエッセイで旧病院からの移転を控え、南郷18丁目の思い出を綴りました。
新病院の『札幌徳洲会病院』の看板をどんな気持ちでくぐるか、またお話します・・
なんて、素敵な感じで締めた気がします・・ので、その時の気持ちをご報告致します。
『なし』・・・・・・・どうして???
答えは、翌日に移転を控えトラブル発生!病院に泊まり込み、真夜中の廊下をひた走り、
一夜にして10歳老けたような顔で朝を迎え、その後の記憶は・・多忙すぎて消失。残念!

本題のカミングアウトはここから。
私は8年前から難病と呼ばれるものと闘っています。
健康診断で見つかった異常、手術2回、10年生存率90%と言われました。
90%・・・フーーーン高・・・と思っている私に先生が一言。
「山口さん、90%って高いようだけど、10人に1人は何かあるってことだから。」
何かって何?そういう事??
さすがに落ち込みましたが、私がこうしてグスグス悩んでいる時でも予期せぬ事故で亡くなってしまう方もいる。
私はまだ生きているのだから、先のことなんてわからない、と思い復職。
やっと落ち着いた1ヶ月後、新たな異常を自覚し、専門医を受診して難病決定!
薬の副作用で顔も体もパンパン!体中に豆大福くらいのシミができたり。
でも薬のお陰で動ける私って幸せなのかも!と思いまた復職。
学生時代は陸上の短距離選手で、真っ黒になりながら汗を流していた私。
今は30m走るだけで足が動かなくなるほどだるくなります。
え??太ったから・・?うーんそうとも言えますけど・・・。
イエイエ、私は難病持ち。
まぶたを開けていることさえ辛い時もあります。
頭の重みを感じたり、キャラメル10個噛んだ後、口が開かないくらいだるくなったり。
長ネギを3本刻んだら、腕がプルプル。
草むしりなんかしちゃったら、産まれたての子牛のような・・子羊・・子・・そんな状態。
あぁ、体って筋肉で動いているんだなぁ・・・まぶたがパッチリ開くってどんな感じだったかなぁ・・・そう感じる日々。
そんな体で働く意味は?
一生懸命働けば、神様は私に少し時間を与えてくれるかもしれないから。
まったまたー、嘘くさい・・・と思うかもしれませんが、本気です。
信仰深いとか、何かにはまっているわけではありませんが、なんとなくそう思うのです。
愚痴ひとつこぼさず・・・なんて健気ではないのが自分でも残念です。
文句も愚痴も言うし、泣いたり笑ったり、落ち込んだり、喜んだり。
ひとのためは自分のため、自分のためはひとのため、そう思っています。
だからうわべだけって苦手です。
人を信じて、あれ??・・そういう事なんだ・・・ってことだって、沢山あります。
一生懸命のつもりでも上手く伝えられなくて、自分の不器用さに呆れたりなんて毎日です。
それも生きているからこそ。
望みが叶うといいな。

発病後、自分が動けなくなった時の事をよく考えるようになりました。
『断捨離』という言葉が流行る前から断捨離してます。
物が多い→片づけが大変→片づけで体力を消耗→動けなくなる→とりあえずの物が増える→エンドレス。
普段のお洋服も、靴も鞄も、管理できる分だけで十分です。
そんな私の夢は、フーテンの寅さんのようにトランク一つ分の荷物で生活すること。
実際あの皮のトランク持っています。憧れすぎて。
現実はそうはいかないですけどね・・・布団なんかどうやっても入らないし。
でも、トランク一つなら何を入れようかな、なんて考えると本当に大切なものが分かったりして、案外楽しいので騙されたと思って試してみて下さい。

ご趣味は何ですかって??? ← 誰も聞いていませんが『引き出しの整理』です。
大きな部屋は時間がかかるし、ほら、私すぐだるくなるので。
引き出しくらいだと、ジェイソン・ステイサムの映画を観ながら、チョコパイ食べながら、
にごり杏露酒ロックで飲んで、楽しくなってクスクス笑いながらでもできますからね。
お手伝いしてほしい方、ご相談ください。
引き出し限定ですけど。

色々書きましたが、結局言いたいことは
健康診断を受けましょう。
整理整頓をしましょう。
ってことです。
あとは・・・与えられた命を大切にして、一生懸命生きましょうってことです。
ご清覧ありがとうございました。



投稿者:医局クラーク主任 山口 育子